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2006年09月04日

暗愁

五木寛之さんの本かなんかで、知ったんだけど、

「暗愁」という言葉があるんだそうだ。

夏目漱石とか、森鴎外なども、よく使ったと言われる言葉なんだけど、

普通の辞書にはないらしい。







「暗愁」という言葉の意味は、何か、不幸なことや、特別に原因があるわけではないのに、

暗い気持ちになること。「理由なき空しさ」と言ったらいいかな。

そして、それはすべての人に共通することなんだよね。

「あとの祭り」って言ったりするけど、祭りのあとって、何か騒いだ後だけあって、

何か空しい気持ちにならない? ボクだけかな?





暗愁








上のアルバムジャケットはブルーススプリングスティーンの「ザ・リバー」なんだけど、

この中に、「ハングリーハート」という曲がある。中学の時、友だちから借りて、大人になってから、

やっと、返したんだけど、ボクはずっと、この曲が好きで聴いていた。

佐野元春の「SOMEDAY 」はかなり影響を、この曲から受けたと本人が言っているそうですが、

「SOMEDAY 」が未来に這い上がっていく、希望のある歌詞だけど、ハングリーハートは

全然違う。かっこいい歌なんだけど、歌詞の内容はかなり、重たい、暗い。



ハングリーハート  byブルース・スプリングスティーン


「ボルチモアに妻と子供がいた
あるときドライブに出たきり、二度と戻らなかった
どこに流れてゆくのか知らない川のように
間違った道だったけど、そのまま進んだ

誰もが心に空しさを抱えている
誰もが心に空しさを抱えている
お金を懸けて、自分の役割を演じているんだ

キングストンのバーで彼女に会った
二人は恋に落ちたけど、いつか終わると分かってた
持っていたものを全部分け合い別れた
そして俺はまたキングストンにいる

誰もがくつろぎの場所を必要としている
皆、家庭が欲しいんだ
人が言うことにたいした違いはない
誰も一人にはなりたくないんだ」



この歌詞を中学の時、聴いたんだけど、何かものすごくショックだったのを覚えている。

もっとも、暗愁を表現した曲だと思う。



みんなその暗愁を感じているはずだ。

しかし、深く考えると、余計、惨めになる。

だから、いろんなことやって、心の空洞を埋める。

バイブルにはアダムとエバが出て来るけど、二人が、エデンの園から出て、エデンの東に

向かった時に、その心の空洞がやって来た。


キルケゴールやニーチェもこの暗愁が何なのか葛藤しながら、哲学を構築した。

いやしの主旨と逆になっちぇってごめん。


でも、ボクはその心の空洞をごまかして、気休めで生きるより、

それを見つめて生きたいと思う。

ボクは正直なブルース・スプリングスティーンが好き。







暗愁



82年の「ネブラスカ」。。これもかなり重たい歌詞がある。

それ以降のアルバムはキャッチーで明るいと思います。


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Posted by パスター・レイ at 20:14│Comments(3)音楽
この記事へのコメント
レイさん
わたしもそう思う

>心の空洞をごまかして、気休めで生きるより、

それを見つめて生きたいと思う。

ごまかしはむなしさに変わるし・・・
元気なふり、満たされてるふりは疲れる・・ね!
Posted by キョーコ at 2006年09月05日 23:00
見つめると、辛い時もあるけどね。
でも大切。

キョーコさん、お菓子ありがとう。
イモリのことは気にしないで、遊びに来てね。
Posted by パスターレイ at 2006年09月07日 18:51
良いブログですね♪ココでの出会いもそのうちの1つ^^これも何かの縁だと思って・・これからもまた遊びに来ますので宜しくお願いしま~す☆
Posted by アン~ at 2010年02月21日 11:59
 
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