2008年07月14日
選択理論

グラッサー博士の選択理論―幸せな人間関係を築くために
~ウィリアム・グラッサー著~
カウンセリングの業界でも、
特異な存在と言っていいグラッサー博士。
簡単に説明すると、彼のカウンセリングでは、
過去に問題をさかのぼることをしない。
今、その人のただなかにある問題に対して、
正しい選択をできることを示唆し、
その人のもっている自由意思を用いて、
自ら、幸せを選択することを手助けするカウンセリングと
勝手に言っていいのかわからないが、そんな感じだ。
たとえば、その人が不機嫌になったり、怒ったりする。
すると、その人は「自分を不機嫌(または怒らせる)にさせたあなたが(環境)が悪い」
と考える。
しかし、そうではなくて、不機嫌になるのも、怒りを表すのも、
その人が自ら選択していると言うことだ。
確かに、人は不機嫌になったり、怒りを表す相手、場所を
選んでそれをパフォーマンスしている。
夫や妻の前で表す不機嫌や怒りを、
会社の上司の前でやるだろうか?
やらないだろう普通。
そして、それらの行為を「外的コントロール」と言う。
ようするに、他者をいろんな手を使って、
思うように動かしたいと言うことだ。
そして、その外的コントロールが多くの人間関係を
だめにしている。
そういうからくりをグラッサー氏は解き明かしていく。
バイブルでも、申命記というイスラエルの律法が書かれた
書物がある。
その中で、神様が
「私は、いのちと死、祝福とのろいを、あなたの前に置く。
あなたはいのちを選びなさい。」
つまり、「二つの道があるよ。
神に従う道と背く道。」
「強制はしない。あなたがどこの道を行くか
自分で選びなさい」と言っている。
その代り、その結果はあなたが刈り取る。
人生は自己責任。
また、バイブルには「、『父が酸いぶどうを食べたので、子どもの歯が浮く。』とは言わない。
と書いていある。
つまり、因果応報ではない。
その人の人生はその人が今まで、一つ一つの出来事において
選択して来た結果だということだ。
アル中の親に育てられると、
その子もアル中になる確率がかなり高い。
しかし、逆にそれを教訓として、アル中の人を助ける
ワーカーになったり、立派な人生を送っている人も中にはいる。
不遇な生い立ちにある人は、
大きなハンディを背負わされたことは確かだが、
かといって、不幸になる運命ではない。
私たちはみな、幸せを選択できる。
明日、朝起きて、溜息をつく自由もある。
逆に、「感謝」と喜ぶ自由もある。
それはあなたが自分の意思で選択していること。
Posted by パスター・レイ at 21:46│Comments(0)
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