2009年08月10日
映画(28DAYS)

『28DAYS』
昨日、DVDで見てみました。
サンドラ・ブロックの好演が光る映画です。
アルコール中毒の女性が、事故を起こして、
刑務所に行く代わりに、更生施設に入る。
初めは、自分の問題を否定して、元の生活を恋しがるが、
断酒して禁断症状が起こることを通して、
自分の病気に向き合わなければいけなくなる。
姉に多くの迷惑をかけたこと、幼少期の痛みを感じないように、
過去に背を向けていたこと。
一緒に、入所した仲間と助け合いならが、新しい人生を模索する。
ヒロインの彼氏はアル中でも破天荒な彼女が好きで、
アル中のままでもいいと思っている。
だから、訪問に来て、隠れて酒や薬を差し入れたり、
ヒロインが変わることを阻止すると言うか、そういう役回りをする。
結局、彼氏とは最後、別れる。別に嫌いになったわけじゃない。
ただ、価値観や方向性が変わったので、一緒に歩くことができなくなっただけ。
ボクも二十歳前後はメチャクチャな生活をしていた。
虚しさを紛らわすために、酒や遊興に浸っていた。
確信しているのは、あのまま行けば、アル中だった。
なぜなら、うちの父もアル中だし、かなり似ている。
しかし、宣教師と知り合い、ジーザスを信じるようになった。
当然、価値観が変わり、今までのような誤魔化す人生はいやになった。
友人はみんな好きだったし、今でもたまに会う。
しかし、一緒には歩けなくなった。
なぜなら、日曜日は二日酔いで午後まで寝ているか、
ゴルフコンペ行ったりしていたが、
その時から早起きして礼拝に行くんだもんね。
最初は、自分の生活が信じられなくて、酒や遊興に未練もあったが、
不思議なもんで、身近にそれらがなくなると、
それはそれでまったくどうでもよくなり、
かえって、お金使わなくなったし、日曜日は一日、長くなって、
有意義になった。
ヒロインの彼氏のセリフが印象的だ
「人間はみんな人生の虚しさを知っていて、
それを紛らわすために生きている。
ある者はお金、地位、家族だったりする。
お前はたまたまお酒や俺だったわけだ。
お前は普通だ。他の者となんら違わない」
うん。確かにそう思う。
自分の現実(過去も含む)から逃避するために
何かを一生懸命やっているなら、アル中と変わりない。
宗教だって、アヘンだと言える。
しかし、つらい過去と今に向かい合って、
建設的な今を生きるなら、それは新しい人生を歩み始めている。
ヒロインは母親もアル中で死亡するという悲しみを幼少期に体験したが、
姉もそれは一緒で、しかし、姉は仕事をして、家族を持ち、
人に迷惑をかけずに、痛みをかかえながらも、乗り越えようとして生きている。
更生施設の所長は、元アル中だった人。
人生は選択で、どんなに挫折しても、方向を変えることができる。
ヒロインが最後のシーンで施設で一緒に回復に取り組んだ
SEX依存症の男性が性の衝動と闘いながら、
葛藤しているシーンと出くわして、
いとおしく思える場面はぐっときた。
その施設は出戻りが7割と言っていた。
一人の男性が「もう帰ってくるなよ」と
みんなから見送られたが、しばらくして、出戻りで苦笑いしている。
自分を変えることは、容易ではない。
しかし、変わるという意思を持ち続けることが、いつか開放につながる。
Posted by パスター・レイ at 09:40│Comments(0)
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