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2008年08月06日

牛八頭のプレゼント

牛八頭のプレゼント

オセアニアのある島では

婚約すると、男はその嫁にする女性の家に

牛をプレゼントしないといけない。

そういう習慣がある。

何頭にするかは、相手の女性による。

容姿が優れているとか、料理が上手とか、

そのようなことをチェックして、相場が決まるそうだ。

ある日、婚約式を控えた男性が村を散歩していた。

すると、洗濯している女性たちの会話が聞こえた。

思わず彼は耳を傾けた。

「あなた牛何頭もらったの?」

「私1頭。あなたは?」

「私は2頭よ」

「私は3頭だわ」

そうやってお互い旦那からもらった牛の数を聞いて一喜一憂していた。

その男性は理解した、

「この島の女性は牛の数で自分の価値をはかるのか」


それから婚約の日がやってきました。

その男性は花嫁となる女性の家に向かっていました。

村中の人はびっくりです。

なぜなら、彼は牛を8頭引き連れてやって来たからです。

そして、8頭の牛をその女性にプレゼントしました。

自分の妻になる人に最高の評価を与えたわけです。


それから数年後、その島である話題が持ちきりです。

その島に、誰もがあこがれる美しい女性がいると評判です。

その女性とは、牛を8頭もらった女の人でした。

その女性は婚約当初はお世辞にも目立つような美人でもなければ

平凡な女性でした。

婚約者から牛8頭プレゼントしてもらって、最高の評価をしてもらいました。

それから、彼女は美容に気を使い、料理の腕を磨き、

誰に対しても親切でやさしい笑顔で接するようになりました。

そして、時がたって、誰でも目を引くチャーミングな人になったのです。


人は評価されると、たとえ、その評価通りの

内実がともなわなかったとしても、その評価に近づくように

努力するものです。


知り合いの男性は、それほど成績もよくなくて、

真ん中ぐらいの位置にいたんですけど、

母親がお前は頭いいこだよ。と信じていた。

近所中にうちの息子は頭がいいと宣伝して回ったそうだ。

最初はじっさいはそうではないので、迷惑したのだが、

内心、評価されて嬉しくて、勉強するようになり、

たいへん優秀な人にじっさいなった。

たとえ30点と見える人に「あなたは30点」と言わないで、

「70点」と高く見積もって評価してあげたらどうだろう。

ホラと愛は紙一重です。(フフフ)


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Posted by パスター・レイ at 20:16│Comments(0)コラム
 
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