はじめてのジョナサン・エドワーズ

パスター・レイ

2011年10月09日 20:50



「はじめてのジョナサン・エドワーズ」著:j・p・バード 訳:森本あんり

 宗教改革以降の教会史の中で押さえておきたい人物を上げるとすれば、

皆さんも思い浮かぶ人が何人かいらっしゃると思います。

そんな中でもとくに重要と思われる人を取り上げている「神学入門シリーズ」。

私はすでにルター、カルヴァンと読みましたが、

入門書でありならが思想や功績を本人に感情移入しながら深く掘り下げていて、

普通の神学書にはないユニークな視点から書かれています。

どれも第一人者と言われる著者が書いたもので、

解説書や批評と言うよりもその人の一番のファンとして情熱的に書いた内容になっています。

ですから神学書にしてはおもしろいのです。

今回取り上げるジョナサン・エドワーズはこのシリーズの3人目に当たり、

アメリカ最大の神学者で多大な影響を与えました。

多種多様な人種が定住しつつある18世紀の北アメリカで、人種、宗教を越えて、

アメリカ人という大国のアイデンティティの基礎を築いた言われる大覚醒運動で、

最も活躍した一人がこのジョナサン・エドワーズです。

まじめで几帳面な性格ゆえ、念入りに準備した完全原稿を淡々と読み上げるのが

エドワーズの説教スタイルでした。

他の伝道者のように情熱的に、感動を与えるような手法ではありませんでしたが、

説教の前に10時間祈るという神の人エドワーズの語りかけを聴いた聴衆は

心を刺されて、深い悔い改めと回心に導かれて、大リバイバルが起こりました。

ヨーロッパと比較してアメリカ人に福音主義的信仰者が多いのは

このエドワーズの功績が大きいと言えます。

日本の教会はアメリカの影響は多大で、エドワーズを学ぶことで、

私たちの信仰の流れを知ることもできます。

しかし、深く研究する時間もないし、専門的に学ぶにはちょっと、

という方はこの本を読めば、ジョナサン・エドワーズの輪郭を掴むことができます。

そして、あなたの信仰のルーツを確認することができるでしょう。

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