敬虔者たちと「自意識」の覚醒

パスター・レイ

2011年08月05日 09:51



敬虔者たちと「自意識」の覚醒―近世ドイツ宗教運動のミクロ・ヒストリア

森 涼子著


宗教改革において、聖書教理の体系化をめざすことで、

知識偏重になったドイツにおいて、

体験のともなう宗教を求めて、ドイツの庶民が立ち上がる。

教会史を学んでいくと、時代は繰り返しなんですね。

信仰が頭でっかちになると、その反動で感情主義、行い優先の信仰が生まれる。

その振り子が大きく揺れて、極端なスピリチャルブームになってしまう。

この本は当時の記録を詳細に調べてあり、

靴職人の○○さんの体験・・・

○○さんの家で働く下女の○○の証し・・・

とか具体的でおもしろい。

ドイツの経験主義運動と呼ばれますが、

このような人たちは今の時代にもいます。

歴史は繰り返す、新しいことは何もない。

今あることは昔あったこと。

バランスのとれた信仰を持つには歴史に学ぶことだと思いました。


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