ウツになりたいという病
「
ウツになりたいという病」植木理恵
テレビの「ほんまでっか」に出てくる解説員の先生方は
みな個性的でとてもおもしろいです。
その中でも人気者の、心理学者、植木理恵さんの本です。
買って読んでみました。
そこで「白くま曲線理論」というのが書いてあった。
被験者に白くまの映像を見せて、
一方のグループには白くまの映像をしっかり記憶するように伝え、
もう一方には忘れるように伝えました。
1年後の白くまの記憶を尋ねたところ、
意識して記憶しようとしたグループの方が、
忘れようとしたグループよりも、覚えが圧倒的に悪いと言う結果に。
この結果から、人間は記憶を忘れようとする意識は、
かえって、その対象を強く心に刻み付けると言うことです。
植木さんは、トラウマを抱える人に、「傷口に粗塩を塗りこむ」ことを薦めている。
つまり、心の傷を忘れようとしたり、避けようとしないで、
向かい合うこと。
悲しくても、痛くても、それを感じて落ち込んでもいい。
それを回避しないで、その傷の生々しさを引き受けること。
それが実は早く忘れて回復に至るという事です。
まったく同意します。
バイブルにもあります。
「自分の命を救おうと思う者は、それを失い、
自分の命を捨てる者はそれを得る」
バイブルは逆説を教えている。
自分を大切に守ろうと必死になると、実は自分を傷つけるのです。
人生は「捨て身」で生きることの方が、得ることが多い。
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