健やかに生きるために

パスター・レイ

2009年02月18日 13:00

最近、来沖して講演をしたミズーリ大学のダニーウエディング博士によると、

アメリカの若者の自殺者の共通点はほとんどが、親が低学歴、低所得者だと。

理由はよくわからないが、博士が察するに、

親が低学歴、低所得によって、苦労し、そのことがコンプレックスになり、

その負のスパイラルによって、子供の世代に流れていくということだと推測。

アメリカの起こることは、10年後に日本で起こると言われる。

この問題は日本でも起こる。いや、もう起こっているだろう。

多くの企業で派遣社員は人事課扱いではなく、物品課だと。

人が物として扱われいる現実。

こんな価値観の中で、人間の尊厳を保てるはずがない。

バイブルの価値観は人のDO(行為、才能、学歴、地位、お金など)で評価されない。

ただ、神が人間を愛するゆえ、その存在が尊いとされる。

しかし、この世の中はどんどん、人間が物のように扱われ、

進化論的価値観によって、強い者が生き残り、弱い者が淘汰される。

これは間違っているし、誰でも、神の前に平等に愛され、尊ばれるべきだ。

しかし、世の中は弱肉強食で、サバイバルがあり、

ある程度の資本(技能、資産、教養)がないと、健やかさを奪われてしまう世界。



その2つのジレンマの中で、子供を育てている者として苦悩するのである。

子供はその個性を尊重し、好きなように、自由に育てたい。

だが、夢を見るだけでは現実のサバイバルに立ち向かえない。

子供にはできるだけ、良い条件をもって、出て行かせたい。

長女は美容師に憧れ、次女はケーキ屋さんになりたいそうだ。

それはそれでかなえてあげたいのだが、

これが、ずっと変わらない夢なのか、美容師、ケーキ職人としての才能はあるのか?

そんなことを考えたら、どんなことにも対応できるように資本を持たせたい。

だから、負担でも塾に通わせて、勉強させている。

基礎学力をつければ、将来のどんな夢にでも対応できるだろう。

人の評価は学歴や地位ではないし、子度の成績の良し悪しで、

愛したり、悪いから価値を下げるような発言をしてはいけない。

しかし、世の中は能力主義だ。

性格は良いが手術はヘタくその医者と、性格は悪いが手術は超一流の医者。

どっちを雇うかと言ったら、答えは決まっている。

子供たちに自由にやらせた結果、とくにスキルもなく、

仕事も限られ、収入も少ない。それで、世の中で低められて、

過酷な扱いを受けてほしくないと思う。

ダブルスタンダードじゃないが、

人間の存在価値には存在自体を尊いとする価値観で接し、

しかし、世の中に対応できるように、できるだけ能力を磨いて

送り出す。

そう考えています。

人生、80年として、できるだけ健やかでありたい。














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