フルスイング
NHKのドラマ『
フルスイング』
見てる人もいると思いますが、
このドラマは、
プロ野球の伝説のコーチ
高畠導宏氏がモデルになった話。
高畠氏は、30年以上、プロ野球のコーチとして
活躍しますが、
50代になって、通信制で
教員の資格を取ります。
そして、59歳で福岡の高校に赴任する。
しかし、
志半ばで、
癌に侵され、
61歳で亡くなります。
それでも、
彼がいた1年の間に、
高校が劇的に変化するんです。
初め、教育実習で
その高校にやって来るんですが、
すべての生徒の名前と顔を
覚えるために、
一人一人、写真に撮ります。
そのような情熱をもって、
個人を大切にするもんですから、
子どもたちは、彼に心を開くんですね。
また、高畠氏の夢は、
野球部の監督になって、
甲子園をめざすことでした。
しかし、
プロで教えた人は2年間は、
アマで教えることができないそうで、
高畠氏は、高校野球の指導ができるまで、
あと1年という所で、
病に倒れます。
もし、彼が、
高校野球の指導者になったら、
歴史が変わっただろうといいます。
実は、高畠氏の
生涯を描いた本があります。
「甲子園への遺言」 講談社
この本は、
プロ野球時代がほとんど
書かれていて、
ドラマとは一味違います。
彼のコーチとしての、
ポリシーは
自分からは教えない。
指導を求めた選手に
かかわっていく。
そういうスタンス。
そして、通り一辺倒な
指導はしない。
極端に言うと、あの選手と、あの選手では、
逆のことを教えるということも。
選手のためなら、
何でも学ぶ人で、
その一貫として、
心理学を学び出したら、
好奇心が広がり、
最後は、高校の教師に
なりたいと思ったんです。
「学ぶ」というのは、
「まねる」から来たといいますね。
教えることよりも、
自分の生き方を見せることの方が、
大切だと思う。
そういう生き方を
学べるドラマであり、本です。
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