10年ぐらい前にベストセラーになった『7つの習慣』
スポーツ選手には時折、スランプというのがありますよね。
そんな時は何をやってもうまくいかなくて、悩みます。
それで、多くの選手はどうするかというと、基本に戻るのですね。
野球なら、ランニングとか、キャッチボール、ノックを受ける。
そのような基本に戻った時に、失ったものを取り戻すということがあるそうです。
この7つの習慣はボクがバイブルとともに、人生のスランプに陥った時に、
読み返す本です。
内容も読みやすく、実践に役に立つことが多いです。
著者のコヴィーさんは企業コンサルタントですが、教育の専門家でもある。
本の中でおもしろい体験を話している。
ある時、コヴィーさんの家でパーティーをやった。大人とその子供たちがやくさんやって来た。
すると、子供たちの間でケンカがはじまった。
原因はコヴィーさんの三歳の娘が自分のおもちゃを他の子供たちに貸してくれないことでした。
娘さんのわがままぶりを大人たちは見ています。
みんな、教育家であるコヴィーさんが、娘にどう対応するか、息を呑んで見ていました。
コヴィーさんは娘が分かち合うことを教える必要があると感じました。
「おもちゃを貸してあげないかな」 「いや」
こんどは理屈を言いました。
「君がおもちゃを友だちに貸したら、君が友だちの家に行った時、貸してもらえるよ」
「いや」
コヴィーさんはいらいらしだしました。今度は、買収にかかりました。
「おもちゃを貸したら、おいしいガムをやるぞ」 「いらないもん」
怒りが増したコヴィーさんは脅迫に出た。
「貸さないと、あとでおしおきだぞ」
「いいもん。これあたしんだもん。絶対、貸さないもん」
最後は無理やり取り上げて、他の子供たちに与えた。もちろん、娘さんは大泣きしている。
コヴィーさんは教育家としての面目まるつぶれなわけです。
そして、その時の教訓を彼は教えている。
「娘には人に与えるという経験の前に、所有するという経験が必要だったと思う。そもそも、所有して
いないものを、どうして人に与えることができるだろうか。自分にはそのことを娘に経験させてあげる
精神的な成熟が必要だった。」
所有してないものはそもそも与えることはできない。
満足していない人が、人を満たすことはできない。
自分をかえりみること、大切です。