今日のバイボー(9)
「・・だれも、自分の不義のうちにいながら、
奮い立って生きることはできないからだ。」エゼキエル7:13b.
人が輝いて躍動する人生を生きることができるためには、
心にウソがないことが大切です。
ホーソンという人の「スカーレットレター」という小説があります。
17世紀アメリカの開拓期の話です。
ヘスターという女性は悪党の夫との生活に苦しみ、
ある独身の男性と恋に落ちてしまい、その人の子を身ごもってしまうのです。
彼女は密通の相手の名前を絶対に白状しないため、住民に裁かれ、
胸に姦淫を意味する赤い「A」という文字の刺繍を縫い付けられて、
それを一生つけて暮らすことを強いられます。
彼女は人々から冷たい視線を受け続ける生活を送ります。
しだいにそのような彼女に変化が起こります。
自分の罪を否応なく意識させられ、人からの軽蔑を受け続けるうちに、
彼女の心は優しく、気高い人格へと高められて行くのです。
そして、多くの苦しむ者を助け、慰める人になって行きます。
一方、相手の男性(牧師)はヘスターが一人で罪をかぶったために、
罪を誰からも責められることなく、
むしろ、人々から尊敬され、人から慕われます。
しかし、彼の内面は欺瞞と罪の意識に苛まれて、苦しみ続け、
心が病んでいきます。
彼が正直に生きた時に解放されます。
主イエスが十字架の上で辱めを受けている姿を思う時、
それは私たちの罪がそこで裁かれています。
それを仰ぐ時、私たちは自由になり、力強い歩みができるのです。
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