2008年11月18日
編集者の病い

「編集者という病い」 見城 徹
公文式が教育産業で有名になったのは、
この人の出した本がきっかけらしい。
多くの有名人を口説き落として、
本を出版させて、その多くはベストセラーになる。
冬幻舎の社長でもある。
いろんな人が出てくるが、中でも尾崎豊とのかかわりは壮絶だ。
見城氏を通して知る尾崎は繊細で、傷つきやすく、
尾崎がこの世界に存在するということは、
毒ガスの濃度を測るために炭鉱に連れてこられたカナリヤのようだと言ったらいいか、
わずかな偽りにも拒絶感を持ち、
真実でない人には容赦なく怒り狂う。信じられないような純粋性をもつ青年。
そして、いつでも自分だけに向けられる真実な愛を激しく求める。
そんないつもトップギアで生きていたら、
長生きできるはずはない。
見城氏が尾崎の死を知った瞬間、
悲しみとともに、安ど感もあった正直に書いている。
尾崎の近くにいる人はみんな心を揺さぶられ、
本気でつきあえば、つきあうほど、切り裂かれるような体験をするようだ。
尾崎は死んだが、へたすると、周囲の誰かも死んだかもしれない。
そんな命のやりとりがあったということ。
本来の仕事は編集者で、物書きではないが、
何か、熱くなる文章で、とても心に残った本だった。
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